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54. 税金が高いので、どんどん経費を使った方が得か

日本の場合学校で、税金の勉強をする機会がないせいか、多くの方が税金を支払うこと=損をすることと考える傾向があります。ドクターも例外ではありません。特に個人開業医の平均所得は約2900万円となっており、所得税と住民税をあわせて1800万円を超える課税所得の部分に対しては50%の税率が適用されます。50%というのは半分ですから、たしかに税率としては高いと思います。ドクターの中には、税金を沢山払うくらいならば、経費としてお金を使った方がいいと考えている人もいますが、この考え方ははたして正しいといえるでしょうか。ある経費を使ったときそれが事業を行っていく上で必要な支出であればそれは経済的合理性があり、有効な支出と言えます。しかし、必要もないのに税金を支払いたくないだけのために例えば10万円のパソコンを購入したとします。 
この場合、10万円のパソコンを購入し経費として落とすことによって、確かに5万円 税金は安くなります。しかしお金の流れを見てみると支出額10万円−節税額5万円= 差し引き5万円お金が出て行っていることが分かります。もし何もしないで素直に5万円の税金を支払っていれば5万円のお金が残ったのです。つまり利益の全部を税金が持っていくわけではありませんので必要のないものに無理やりお金を使ったりしていると、かえってお金は残らないということです。税金も事業を行っていく上での必要なコストと考えるのが正しい考え方なのですが、実際上はなかなかこの点を理解すのは難しいようです。 

53. 節税対策にメディカルサービス法人を設立するように提案されたがどうだろうか

節税対策としてメディカルサービス法人を設立するのはどうだろうかという質問を受けることがあります。メディカルサービス法人とは、いわゆるMS法人のことです。MS法人とは医業と経営の分離という言葉に象徴されるように、医療機関を、医療の部分と経営の部分に分けます。医療の提供の部分は、個人経営であれば開業医が行い、医療法人であれば医療法人が行います。そして経営の部分、たとえば業者から薬や材料を仕入れるとか、診療所の保守業務とか、受付業務、レセプト請求、給与計算、経理、資産の管理等については一般法人であるMS法人がその仕事を請け負うというものです。これら経営管理の部分をMS法人に委託することにより個人開業医や医療法人は医療の提供に専念できるということが建前になっています。じかしその実態としては、個人や医療法人の所得をMS法人に流すことにより全体として節税をはかるという形で利用されている場合が多くなっています。かつてはMS法人に対する税務当局の規制も緩かったためにMS法人に対する所得の移転が自由に行われていた時期もありました。たとえば100万円でMS法人が購入した医療器械を300万円で個人に売却する取引を行うことによりMS法人に200万円の所得の移転を行うというようなやり方です。しかしこのような安易な所得移転については課税当局が同族会社の行為計算の否認という規定を持ちだして否認してきたため、現在では常識の範囲内でしか所得移転を行うことができず節税という点ではメリットは大変少ないものとなっています。また、MS法人は本来一つの組織を2つに分けて運営していかなければなりませんので、手間がかかります。従いまして個人であれば節税メリットが大きくて管理が楽な医療法人をまず選択することを勧めます。医療法人の中にたまったお金は医療のことにしか使えませんので、もし医療以外に自由に投資できるお金を作りたく、かつ2つの法人を管理できる能力があるのであれば医療法人化後にMS法人を検討してみるというやり方がいいと思いま。 
 

52. 税金が高いせいかいつも資金が足らなくなり期限に支払うことができない

税金が高くて支払うのが大変である、あるいは税金を支払うお金がなく支払うことがでないという先生もいらっしゃいます。なぜこんなことになってしまうのでしょうか。
個人開業医の場合、課税所得1800万円超で50%、4000万円超で55%もの高税率で課税されますので確かに税金は高いと言っても間違いはないかと思います。
しかし実際の税額は課税所得3000万円で約1200万円となっており約40%です。
つまり3000万円の所得であれば半分以上は残るということですから税金分のお金を取っておけば支払うことができるはずです。それが実際に支払うのが大変あるいは支払えなくなってしまうのは、税金分として取っておかなければならないお金に手をつけて使ってしまっているからです。このようなことにならないようにするためには、毎月の損益をきちんと把握していついくらの税金を支払わなくてはならないかを予測して、必ずその分のお金を取っておくということが必要です。税金が未納だと、銀行からお金が借りられなくなり、資金繰りが悪くなります。またひとたび税金を滞納するとすぐに次の税金がやってきてそれも支払えず借金のように雪だるま式に増えていくという事態に陥ります。このようなことにならないように税金も事業を行っていくうえでのコストと考えしっかり管理していかなければなりません。

51. 税金が高いので医療法人にしようと思うのだが実際どうなのだろうか

個人開業医に対して課税される税金は所得税と住民です。 このうち所得税は超過累進税率となっており所得が高ければ高いほど高い税率で課税されます。所得税と住民税を合わせた税率は、課税所得1800万円超で50%、4000万円超で55%もの高税率で課税されます。個人開業医の平均所得は約2900万円(平成25年医療経済実態調査より)ですから、50%の税率を適用されている医師が多いわけです。それに対して医療法人の場合は、約30%の比例税率となっていますので、所得が高い先生の場合個人と比べて約20%の税率差があります。個人開業医は課税所得が2500万円くらいになったころに医療法人化を検討します。個人開業医が医療法人化するためには、都道府県知事の認可が必要で、最低でも6ケ月の期間と申請の手間がかります。また医療法人化した場合には毎年所轄の法務局への登記と都道府県に対する事業報告等が必要で個人の場合と比べて管理が煩雑になります。もっともこうした仕事は医療法人の手続きに慣れた会計事務所に依頼すればお金を払えばやってもらえます。
医療法人の場合、毎年の所得が高い先生ほど1年あたりの節税額は大きくなります。
また長く続ければ続けるほど節税額は大きくなりますので法人化する場合には最低10年くらいは法人として続けることが望ましいです。具体的なメリットの額については医療法人に慣れた会計事務所にシュミレイションをしてもらってから判断するのがいいと思います。

開業を考えたら 50. 収入はどんどん増えているのにお金はちっとも残らない。なぜだろうか

収入がどんどん増えていけば通常は、利益の金額が大きくなり、結果的に手元に残るお金も増えていくのが普通です。しかしドクターの中には、収入がどんどん増えているのに、お金がちっとも残らない人もいます。それどころか中には借入金の金額が増えている先生もいます。
こういったタイプの先生には特徴があります。それは収入が増えるにつれて金銭感覚が変わってくる。一言でいうとお金使いが荒くなって行くということです。例えば初めのうちはベンツのCに乗っていたのが、EになりSになり、ポルシェになりさらにはファエラーリになっていくというような感じです。また住んでいるマンションも広さもどんどんグレードアップしてきます。別荘を買ったり、ファーストクラスで海外旅行に行ったり・・・。
所得に見合った支出であればいいのですが、残念ながら開業医でもそれらの支出に耐えられるのは、ほんの一部の先生だけです。収入が増えていっても同時に正しい金銭感覚を身につけることができないときりがありません。一種の病気といってもいいと思います。
このようにならないように収入と利益、実際に使えるお金をしっかり理解しながら経営していくことが大事です。またなかなかお金を貯められない先生は積立定期をするとか、生命保険に加入するとかして強制的にお金が貯まっていくようにする仕組みを作ることも必要です。 

50. 窓口でもらうお金から経費の支払いをしてもいいのか

医療機関の税務調査で問題になるのは、患者から受け取る保険診療の一部負担金とインフルエンザ等の予防接種、健康診断等の自由診療分の窓口負担金がきちんと収入に計上されているかどうかです。医療機関によってはこうした窓口で受取ったお金の中から日々の経費を支出しているところもあります。このようなやり方も間違いではありませんが、税務署や金融機関からの信頼性を高めるという点からはあまり望ましい方法とはいえません。できれば窓口の現金には手をつけず、1日に受取った現金を集計して後日普通預金に入金するという方法を取るのがベストです。なぜならば、1日に窓口で受取った金額の合計額が普通預金の通帳に記帳されることにより、第三者である銀行が確認したことになりますので、医院において窓口現金がきちんと管理されている証明になります。
また収入がそっくり普通預金に入金されていますので、銀行から見てもそれだけの収入が実際にあったということがわかります。それでは窓口から支出する経費はどうしたらいいのかと言えばその分は別に銀行から下ろして経費用の現金として管理すればいいのです。
一見同じようなことをやっているように見えても、お金の動かし方一つで税務署や金融機関の印象は大きく違ってくるということです。 
 

開業を考えたら 49. 専従者に給料を支払ったことにしているが実際には支払っていない

配偶者等の家族従業員に対する給与である青色事業専従者給与は所得税法上の特例です。従ってその適用にあたっては一定の条件を満たさないと税務上経費として認められません。その条件のひとつとして青色事業専従者給与は実際に専従者に対して給与の支払いを行っていなければならないこととなっています。実際の支払いを行っていないにもかかわらず支払ったことにして経費として計上することは認められないということです。専従者給与の要件を満たさないで税務調査で否認された場合、通常は3年分が対象になります。月額30万円として計上している場合には、30万円×12ケ月×3年=1080万円もの金額になります。税率50%のドクターの場合540万円+過少申告加算税54万円+延滞税の支払いをしなければなりません。このように専従者給与を否認されると大きな税負担を負わなければならなくなりますので、きちんと税務上の要件を守って支給することが大事です。 

開業を考えたら 48. 患者が減ってきたので、対策を打ちたいがどんな方法があるのか

昨今診療所全体の数が増えている一方人口は減少していますので、診療所の外来数は全体的には減少気味だと言われています。こうした中患者数を増やすため対策いわゆる増患対策にはどんなものがあるでしょうか。増患対策の方法としては新規の患者数を増やすといういわゆる広告戦略と、一度でも来院した患者に満足してもらい、再び来院してもらうあるいは新規の患者を紹介してもらう患者満足度を高める対策の2つの方法があります。
広告戦略としては、ホームページ、ツイッター、ブログ、リスティングといったWEB上の媒体を使う方法と、駅看板や電信柱、バス広告、電話帳のような実際に目に見える媒体を使う方法があります。また患者満足度を高める対策として有効なのは、清掃や衛生面に配慮した居心地のいい待合室のように院内のアメニティ向上と、ドクター・スタッフの患者に対するコミュニケイション能力の向上です。医療機関が最終的にあるべき姿は。ほとんどの患者が口コミか紹介により来院することです。そういう意味では本当に重要なのは患者満足度の方だということです。

 

 

 

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
そしてこのコラムが、少しでもお役に立てれば幸いです。

開業を考えたら 47. 近くに同じ診療科目の医院が開業した。患者を取られてしまうかもしれない。どうしたらいいだろうか 

近くに同じ診療科目の医院が開業するということは多くの診療所が毎年開業している現状においては避けてとおれないことといえます。こうした場合自分のところの患者を取られてしまうのではないかとものすごく心配される先生もいらっしゃいます。確かにすぐ近くに同じ診療科目の先生が開業すると影響があるのは事実です。影響があるというのは、必ずしも患者が減ってしまうという意味ではありません。近隣の患者さんにとってはどこの医院へ行くかの選択肢が一つ増えたにすぎず、だからといって新しくできた方へ行くとは限りません。むしろ今まで通っていた医院に満足していたら、新しく近くに医院ができたからと言ってそちらに変えることはないと思います。ただし、今通っている医院の先生がすごく威張っていて、仕方なしに通っていたとか、待ち時間がすごく長いが、近くに他に行くところがないので来ていたなどの消極的理由で通院していた患者は、新しい方に流れていく可能性が高いと思います。要は、近くにできた新しい医院の問題ではなくて今通ってくれている患者に対してどれだけ満足してもらっているかの問題だということです。 

 

 

 

 

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
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開業を考えたら 46. 患者の数は増えているのだが思うように収入が伸びない。なぜだろう

患者の数(レセプト枚数)が増えているのに収入が増えておらずなんだか忙しくなっただけだとか、友人からそんなに沢山の患者が来ている割には収入が少ないと言われたという相談をお客様から受けることがあります。こうした場合に考えられることは、確かに患者さんの数(カルテの枚数)は増えているが、1日に診ている患者数が変わっていないと可能鵜性があります。保険収入の場合いくら患者の絶対数が増えたとしてもそれに応じて1日に診察する患者数を増やしていかないと患者の数が増えた分の増収は見込めません。つまり、収入を増やしていくためには評判のいい医院になって沢山の患者に来院してもらうことと来院した患者の診察を受け入れることができるキャパシティが必要なのです。そのために必要なのが診察のスピードアップと、診療予約制の導入です。診察をスピードアップするためには、ドクター自身が意識しててきぱきと患者をこなすことが重要です。また、ドクターのかわりに看護師等に説明や血圧の測定、電子カルテの入力等をさせるなどコメディカルとの連携も有効です。また診療予約システムを上手に使えば比較的すいている時間帯に来院できる患者を誘導するなどして診療の効率化をはかることができます。 

 

 

 

 

【ライター】湯沢会計事務所 代表税理士 湯沢勝信
ドクターにとっての第2の人生と言える「開業」が、先生にとっても、先生のご家族にとっても、また地域の住民にとっても意義深いものとなっていくことを祈念いたします。
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